アニサキスとは寄生虫の一種です。アニサキスの幼虫によって引き起こされる食中毒を、「アニサキス症」と呼びます。
アニサキスは本来、イルカやクジラなど海洋に生息する哺乳類の胃に寄生している生物です。寄生された生物のフンにはアニサキスの卵が含まれており、排出時に海中へ拡散されます。
海中でふ化したアニサキスの幼虫は、オキアミなどの餌になります。さらに、サバやアジ、イカなどの魚介類がオキアミを食べることで、アニサキスは魚介類の体内に移動し、寄生します。そして、アニサキスに寄生された魚介類を生のまま食べることで、人に経口感染します。この時点では、アニサキスは幼虫であり、人の体内で成虫になることはありません。
アニサキスの幼虫は、さまざまな魚介類に寄生しています。体長2~3cmほどの大きさで、半透明色をしています。肉眼でも確認することができ、白い糸が動いているように見えるのが特徴です。
アニサキスの感染源になりやすい魚介類